ホームページの制作には、国や自治体の補助金を使える場合があります。
ただ、補助金は年度や公募の回ごとに、名前や条件が変わります。以前に調べた内容が、今年はそのまま使えないこともあります。どの制度を選べばよいのか、迷う方も多いと思います。
まず確認したいのは、ホームページを作る目的です。新しいお客様を増やすためなのか、社内の仕事をデジタル化するためなのかで、合う補助金が変わります。
この記事では、ホームページに使える補助金の探し方と、申請の前に確認しておきたいことを説明します。制度の内容は、2026年10月時点で公式サイトに出ている情報をもとにしています。
ホームページの補助金は、採択されたあとで後から受け取るお金です
補助金は、申請すれば必ず受け取れるものではありません。事業の計画を出して審査を受け、採択された場合に使えます。
採択されても、すぐにお金が入るわけではありません。まず、費用はいったん自社で全額を支払います。そのうえで事業が終わってから報告を出し、内容の確認を受けてから補助金が入金されます。
そのため、入金までの間の資金を、あらかじめ用意しておく必要があります。補助されるのは費用の一部なので、残りは自社の負担になる点も押さえておきましょう。
よく似た言葉に「助成金」があります。助成金は主に雇用や働き方に関する制度で、条件を満たせば受け取れるものが多くあります。一方で、ホームページの制作で検討するのは、多くの場合は審査のある補助金のほうです。
ホームページに使える補助金は、作る目的から探しましょう
補助金は、制度ごとに「何のための費用を支援するか」が決まっています。そのため、制度の名前から探すよりも、ホームページを作る目的から考えたほうが、合う制度を見つけやすくなります。

新しいお客様を増やすなら、小規模事業者持続化補助金が候補です
小規模事業者持続化補助金は、小規模事業者が販路を広げる取り組みを支援する補助金です。たとえば、チラシや看板、店舗の改装と合わせて、ホームページを作る費用に使える場合があります。
対象になるのは、常時使用する従業員の数が、次の範囲の事業者です。
- 商業・サービス業(宿泊業・娯楽業を除く):5人以下
- サービス業のうち宿泊業・娯楽業:20人以下
- 製造業その他:20人以下
2026年の第20回公募の公募要領では、通常の補助率は費用の3分の2、補助上限は50万円です。なお、インボイス特例や賃金引上げ特例に当てはまると、上限が上乗せされます。上乗せの額や条件は、公募要領で確認してください。
業務のデジタル化なら、デジタル化・AI導入補助金を確認しましょう
デジタル化・AI導入補助金は、以前の「IT導入補助金」にあたる制度です。会計、受発注、予約管理などのソフトやクラウドサービスを入れて、仕事を効率化する費用が対象です。
申請は、事務局に登録された「IT導入支援事業者」と組んで行います。2026年の通常枠では、補助率は2分の1以内(条件により3分の2以内)です。補助額は、導入するツールが受け持つ業務の数に応じて、5万円から450万円までの範囲で決まっています。
ただし、この制度はホームページを作ることを目的としたものではありません。ホームページの制作費が対象になるかどうかは、最新の公募要領で確認してください。
持続化補助金でホームページを作るときは、ウェブサイト関連費の決まりを確認しましょう
小規模事業者持続化補助金では、ホームページにかかる費用は「ウェブサイト関連費」という区分に入ります。この区分には、ほかの経費にはない決まりがあります。
第20回の公募要領では、次のように定められています。
- ウェブサイト関連費として申請できる補助金の額は、30万円(税込)が上限です
- ウェブサイト関連費だけでは申請できず、ほかの経費と一緒に申請する必要があります
つまり、ホームページだけを作りたい場合は、この補助金の使い方として合わないことがあります。チラシや看板、設備など、販路を広げるための取り組み全体の中で、ホームページをどう使うかを計画に書くことが大切です。
計画を書くときは、次の点を整理しておくと、ホームページの役割を説明しやすくなります。
- ホームページで届けたい相手(地域、業種、年代など)
- その相手に知ってほしい商品やサービス
- 問い合わせや来店につなげる方法(フォーム、電話、地図など)
- チラシや看板など、ほかの取り組みとのつながり
たとえば、チラシで知った人が詳しい内容をホームページで確かめる、という流れを書くと、費用の目的が伝わりやすくなります。そのうえで、公開後に何を更新していくかも決めておくと、計画全体がまとまります。
なお、どの費用をウェブサイト関連費に入れるかは、公募の回によって見直されることがあります。広告やSNSに関する費用の扱いも含めて、申請する回の公募要領で確かめておきましょう。
補助金の最新情報は、公式サイトと地元の窓口で確かめましょう
そのため、補助金の情報は、まとめサイトやチラシよりも、事務局の公式サイトと公募要領で確認するのが確実です。とくに締切や上限額は、同じ年度の中でも回ごとに変わる場合があります。
持続化補助金は、地区によって窓口が分かれます
小規模事業者持続化補助金は、事業所のある地域が商工会議所の地区か、商工会の地区かで事務局が分かれています。
- 商工会議所の地区:商工会議所地区 小規模事業者持続化補助金の公式サイト
- 商工会の地区:商工会地区 小規模事業者持続化補助金の公式サイト
第20回の申請受付は、2026年11月5日から12月15日17時までの予定です。申請には、地域の商工会議所または商工会が発行する「事業支援計画書(様式4)」が必要で、発行の受付は12月4日に締め切られます。
佐世保商工会議所の地区にある事業者は、まず佐世保商工会議所の補助金のページで案内を確認しましょう。地域によっては、佐世保市北部商工会などの商工会が窓口になります。どちらに当たるか分からない場合は、先に問い合わせておくと安心です。
経営の相談は、よろず支援拠点も使えます
補助金を使うかどうかを含めて、販路の広げ方を相談したい場合は、国が設置した経営相談所の長崎県よろず支援拠点も使えます。佐世保市内でも出張相談会が開かれていて、日程は佐世保市の案内ページに載っています。
デジタル化・AI導入補助金については、デジタル化・AI導入補助金の公式サイトで申請枠と対象の経費を確認できます。
このほか、佐世保市や長崎県が、独自の補助制度を設ける場合もあります。内容は年度ごとに変わるため、市や県の公式サイトで、その年度の募集を確かめてください。同じ費用に国と市の補助金を重ねて使えない場合が多いので、併用の条件も確認しておきましょう。
申請から入金までの流れを、締切から逆算しておきましょう
補助金は、申請してから入金されるまでに、いくつもの手順があります。それぞれに時間がかかるため、締切の直前に動き始めると間に合わないことがあります。

小規模事業者持続化補助金の場合、おおまかな流れは次のとおりです。
- 公募要領を読み、対象者と対象の経費を確かめる
- 電子申請に使う「GビズIDプライム」のアカウントを取得する
- 事業計画を作り、商工会議所・商工会に事業支援計画書(様式4)の発行を依頼する
- 締切までに電子申請をする
- 採択の結果と「補助金交付決定通知書」を受け取る
- 交付決定のあとに、制作会社へ発注・契約する
- 補助事業の期間内に納品を受け、支払いを終える
- 実績報告を出し、確認を受けてから補助金が入金される
GビズIDプライムは、審査を経て発行されるアカウントです。公式サイトでも、発行に時間がかかる場合があると案内されています。申請を考え始めた段階で、早めに手続きしておきましょう。
ここで注意したいのは、6番目の発注の時期です。交付決定通知書を受け取る前に発注・契約した費用は、原則として補助の対象になりません。採択の発表を待たずに制作を始めると、補助金を受け取れなくなるおそれがあります。
申請の前に、次の6つを確認しておきましょう
ここまでの内容を、申請前の確認項目としてまとめます。持続化補助金の第20回公募要領をもとにしていますが、細かな条件は回ごとに変わるため、最新の公募要領とあわせて確認してください。
- 自社が補助の対象者に当てはまるか(従業員の数、業種)
- ホームページ以外の経費と組み合わせた計画になっているか
- GビズIDプライムを取得できているか
- 発注の総額が50万円(税込)を超える場合に、2者以上から見積を取っているか
- 交付決定のあとに発注し、補助事業の期間内に納品と支払いを終えられるか
- 支払いは銀行振込など、記録が残る方法で行えるか
また、支払いの方法についても決まりがあります。1回の取引で10万円(税抜)を超える支払いは、現金では認められません。振込の控えや請求書は、実績報告で使うので保管しておきましょう。
制作会社には、内訳の分かる見積書を用意してもらいましょう
補助金の申請では、何にいくらかかるのかを、見積書で示す必要があります。「ホームページ制作一式」のような書き方では、どこまでが対象の経費か判断しにくくなります。
たとえば、次のような項目に分けて見積書を出してもらうと、計画書とのつながりが分かりやすくなります。
- ページの設計とデザイン
- ページの制作(ページ数や内容)
- 問い合わせフォームなどの機能
- サーバーやドメインの費用(期間)
- 公開後の更新や保守
また、サーバーやドメイン、保守のように毎月・毎年かかる費用は、補助事業の期間を超えた分が対象外になる場合があります。どこまでを補助の対象にするかは、公募要領を見ながら制作会社と確認しておきましょう。
なお、ホームページを作ったあとは、検索や地図で見つけてもらうための整備も大切です。詳しくは、地域検索で見つけてもらうための会社情報の整え方をご覧ください。今のサイトを作り直す場合は、ホームページのリニューアルで検索の評価を落とさないための確認点もあわせてお読みください。
当社では、補助金を使ったホームページ制作についてもご相談を受けています。制作する内容の整理や、内訳の分かる見積書の作成をお手伝いします。なお、申請書類の作成や申請の手続きは、事業者ご自身で行っていただく必要があります。
よくあるご質問
Q. 補助金を使えば、ホームページを無料で作れますか?
A. 無料にはなりません。補助されるのは費用の一部で、残りは自社の負担です。また、支払いは先に全額を自社で行い、補助金は後から入金されます。
Q. 採択の結果が出る前に、制作を始めてもよいですか?
A. おすすめしません。交付決定通知書を受け取る前に発注・契約した費用は、原則として補助の対象になりません。
Q. 去年の情報をもとに準備してもよいですか?
A. 進め方の参考にはなりますが、条件は最新の公募要領で確かめてください。補助金は年度や公募の回ごとに、上限額や対象の経費、締切が変わる場合があります。
目的に合う補助金を選び、締切から逆算して準備しましょう
ホームページで新しいお客様を増やしたい場合は、小規模事業者持続化補助金が候補です。業務のソフトを入れたい場合は、デジタル化・AI導入補助金を確認しましょう。どちらも書類と手順が多いので、締切から逆算して早めに準備を始めてください。
佐世保市や長崎県北部で、補助金を使ったホームページ制作を考えている方は、株式会社プロヴァシスへお問い合わせください。当社のWebサイト制作の内容とあわせて、制作内容の整理と見積書の作成からご説明します。


