補助金の申請に必要な「SECURITY ACTION」の宣言のしかた

デジタル化・AI導入補助金を申請する会社は、IPAの制度で一つ星か二つ星を宣言しておく必要があります。GビズIDの準備から、二つ星に必要な自社診断と基本方針、申込みフォームの流れまでをまとめました。

文・株式会社プロヴァシス

デジタル化・AI導入補助金(旧:IT導入補助金)の申請には、SECURITY ACTIONの宣言が必要です。宣言する段階は「一つ星」か「二つ星」のどちらかです。手続きはオンラインで、自社で行います。

宣言の申込みには、GビズIDのアカウントが必要です。補助金の申請に使うのと同じGビズIDで申し込みます。

以下、制度のあらまし、GビズIDの準備、一つ星と二つ星の違い、二つ星の準備、申込みの手順の順に説明します。

中小企業が、情報セキュリティに取り組むことを自ら宣言する制度です

SECURITY ACTIONは、IPA(独立行政法人 情報処理推進機構)が設けた、中小企業向けの制度です。会社が自ら、情報セキュリティ対策に取り組むことを宣言します。宣言すると、段階に応じたロゴマークを使えます。なお、ロゴマークの使用料はかかりません。

ただし、宣言は、IPAが会社の対策を審査して認めるものではありません。取り組む内容は自社で決め、宣言のあとも続けていきます。

また、デジタル化・AI導入補助金のほかにも、宣言が申請の要件になっている公的な支援があります。その一覧は、IPAのSECURITY ACTIONのページから確かめられます。補助金そのものの仕組みは、「デジタル化・AI導入補助金で導入できるもの・できないもの」で説明しています。

最初に用意するのは、GビズIDプライムのアカウントです

2026年4月1日から、SECURITY ACTIONの申込みには、GビズIDのアカウントが必須になりました。法人と個人事業主は「GビズIDプライム」を使います。これは、国の電子申請で使う、代表者や個人事業主のためのアカウントです。

ただし、GビズIDプライムの発行には審査があります。GビズIDのサイトでも「時間がかかる場合があります」と案内されています。そのため、補助金の申請の時期が決まっているなら、早めに取得しておきます。申請の方法は、オンライン申請と書類での申請の2つです。どちらを使えるかは、申請者の状況によって異なります。

また、デジタル化・AI導入補助金では、2026年5月12日17時からの2次の公募以降、「SECURITY ACTION管理システム」で申し込んだ自己宣言IDが必要です。たとえば、4から始まる11桁の古いIDでは申請できません。以前に宣言した会社は、管理システムで申し込み直します。

一つ星は6つの取り組みの宣言、二つ星は自社診断と基本方針の公開が条件です

宣言できる段階は「一つ星」と「二つ星」の2つです。一度に宣言できるのは、どちらか1つです。なお、補助金の要件は、どちらの段階でも満たせます。

段階宣言の内容申し込む前にすること
一つ星「情報セキュリティ6か条」に取り組むことを宣言するなし(対策を始める前でも申し込める)
二つ星自社診断の結果をふまえて、情報セキュリティに取り組むことを宣言する「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」の実施と、情報セキュリティ基本方針の策定・外部公開
SECURITY ACTIONの一つ星と二つ星の違い:一つ星は6か条の宣言、二つ星は自社診断と基本方針の公開が条件
一つ星と二つ星の違い

一つ星で取り組むことを宣言する「情報セキュリティ6か条」は、次の6つです。

  1. OSやソフトウェアを、常に最新の状態にする
  2. ウイルス対策ソフトを導入する
  3. パスワードを強化する
  4. 共有の設定を見直す
  5. バックアップを取る
  6. 脅威や攻撃の手口を知る

それぞれの対策の例は、IPAの一つ星のページにあるPDFにまとめられています。また、バックアップやパスワードの管理の進め方は、「社内にIT担当者がいない会社が、最初に整えておきたいこと」でも説明しています。

二つ星にする場合は、申込みの前に2つの準備を済ませます

自社診断も基本方針も、IPAが公開している資料を使って進められます。

自社診断は、25の項目に答えて対策の状況を確かめます

「5分でできる!情報セキュリティ自社診断」は、自社の対策の状況をつかむための資料です。25の診断項目に答える形で、IPAの二つ星のページからPDFで手に入ります。

基本方針は、見本をもとに作って、社外から見える所に載せます

情報セキュリティ基本方針は、会社として情報をどう守るかの考え方や目標を書いた方針書です。たとえば、IPAのガイドラインの付録に、Word形式の見本があります。見本の項目を自社に合わせて書き換えるほか、一から作ってもかまいません。

次に、作った基本方針を外部に公開します。公開の方法は、申込みのときに次の3つから選びます。

  • 自社のホームページに載せる
  • 会社案内やパンフレットに載せる
  • その他の方法

ホームページに載せる場合は、会社概要などからたどれる場所に置きます。

申込みは、GビズIDでログインしてフォームに入力します

申込みは、IPAの「SECURITY ACTION管理システム」で行います。手順は次のとおりです(IPAの自己宣言の申込方法)。

  1. 一つ星か二つ星かを決めます。
  2. GビズIDのアカウントを用意します(すでにあれば次へ)。
  3. 申込みフォームで、同意の項目、事業者の情報、セキュリティ対策の取組を順に入力し、申込みを完了します。
  4. 自己宣言IDとロゴマークの案内が書かれた、手続き完了のメールを受け取ります。
  5. ロゴマークを使う場合は、管理システムからダウンロードします。
SECURITY ACTIONの宣言の流れ:GビズIDを用意し、段階を選んでフォームに入力すると、自己宣言IDがメールで届く
宣言の申込みの流れ

完了のメールは、申込みを終えるとすぐに送られます。もし届かない場合は、迷惑メールのフォルダや受信の拒否の設定を見ます。または、管理システムにGビズIDでログインし、「マイページ」で自己宣言IDを確かめます。

なお、宣言した事業者の名前・都道府県・市区町村・業種・取組の段階は、IPAのサイトの宣言事業者の一覧に載ります。

よくあるご質問

Q. 宣言に有効期限はありますか?

A. 自己宣言そのものに有効期限はありません。ただし、申込みに使うGビズIDには2年3か月の有効期間があり、使い続けるには更新の手続きが必要です。また、GビズIDのメールアドレスを変えたときは、自己宣言の申込みをし直します。

Q. 宣言すると、IPAに対策を認められたことになりますか?

A. なりません。SECURITY ACTIONは、会社の対策の状況をIPAが認定する制度ではないためです。そのため、ロゴマークは、使用規約と使用ガイドラインに沿って使います。

申請の前に確認すること

  • GビズIDプライムのアカウントがあり、補助金の申請にも同じIDを使う
  • 宣言する段階(一つ星か二つ星)を決めた
  • 二つ星なら、自社診断を済ませ、基本方針をホームページなどで公開した
  • 自己宣言IDが、SECURITY ACTION管理システムで申し込んだものになっている
  • 手続き完了のメールを、社内の決めた場所に保管した

佐世保市を中心に、長崎県内と佐賀県の一部で、基本方針をホームページに載せたい方や、社内の対策を見直したい方は、株式会社プロヴァシスへご相談ください。ご相談はお問い合わせから受け付けています。

記事の内容について、自社の場合はどうなるかもご相談いただけます。

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