長崎県のAI活用力補助金(正式名:長崎県AI活用力向上支援事業費補助金)は、県内の中小企業がAIの講座を受け、AIツールやパソコンを導入する費用の一部を補助する制度です。
ただし、どの会社でも申請できるわけではありません。申請できるのは、令和5年度以降に県の「デジタル力向上支援事業費補助金」などの交付を受けた会社です。 今年度(令和8年度)のデジタル力向上支援事業費補助金を使った会社も、今回は申請できません。
この条件に当てはまらない場合は、国のデジタル化・AI導入補助金が候補になります。当てはまる場合、5次募集の受付は2026年10月30日(金)の消印有効までです。
申請できるのは、以前に県の補助金を受けた会社です
AI活用力補助金は、すでに県の補助金でデジタル化に取り組んだ会社が、次の段階としてAIを使えるようにするための制度です。そのため、次の4つのうち、どれかの交付を令和5年度以降に受けていることが条件です。
- デジタル力向上支援事業費補助金
- 宿泊施設DX人材育成等支援事業費補助金
- 水産業デジタル力向上支援費補助金
- 介護ロボット・ICT等活用人材育成事業補助金
注意が必要なのは、今年度の利用分です。令和8年度のデジタル力向上支援事業費補助金を使った会社は、今回は対象になりません。県のよくあるお問い合わせでは、前の補助金の効果を検証する期間として、半年から1年程度を想定していると説明されています。
令和8年度のデジタル力向上支援事業費補助金の募集は、2026年9月30日で終わっています。以前に県の補助金を使っていない会社は、「デジタル化・AI導入補助金で導入できるもの・できないもの」をご覧ください。
そのほかの条件も、申請までに準備が必要です
入口の条件に当てはまったら、次に、ほかの条件も確かめます。
- 県内に主たる事業所があり、創業から1年以上たっている
- 認定経営革新等支援機関か、ITコーディネータの助言を受けて事業計画を作る
- 「パートナーシップ構築宣言」をしているか、県の「Nぴか」認証を受けている(申請中を含む)
このほか、みなし大企業でないこと、税の滞納がないこと、直近の決算で債務超過でないことなども条件です。支援機関の助言と職場環境の書類は、用意に日数がかかります。
補助は100万円以内で、AIの講座の受講が必須です
補助率は3分の2以内、補助額は20万円から100万円までです。上限は、講座と資格の費用(人材育成費)の合計で決まります。人材育成費が税抜5万円未満なら上限50万円、5万円以上なら上限100万円です。
| 費目 | 内容 |
|---|---|
| 人材育成費 | AIの利用を含む講座の受講経費(1講座が税抜2万円以上で、5時間以上のもの)。関連する資格の取得経費 |
| 導入費 | 講座とあわせて導入する、AIツールやIT機器の経費。設置・設定などの役務サービスや、AIツールの利用についてのコンサルティングも含む |
講座の受講は必ず含めます。そのため、ツールや機器だけを買う申請はできません。資格は、ITパスポートや基本情報技術者などの国家試験、日商PC検定やマイクロソフト オフィス スペシャリストなどが、申請の手引きに例として挙がっています。
AIツールの利用料は、月払いや年払いでも最大12か月分までが対象です。すでに使っているサービスの更新や延長は対象になりません。
パソコン・タブレットは、AIツールと一緒なら1台30万円まで対象です
AI活用力補助金では、パソコンやタブレットも導入費に入れられます。ただし、原則として、AIツールを使うための機器として、AIツールと一緒に導入する場合に限ります。
対象経費の上限は、1台あたり税抜30万円です。補助額にすると1台あたり20万円までで、30万円を超える分は自社の負担になります。設置やソフトのインストールなどの役務サービスも対象ですが、その額は機器・ツールの購入費と利用料の合計までです。

対象にならない機器と費用
申請の手引きでは、次のような機器・費用は対象外とされています。
- スマートフォン、防犯や監視が目的のカメラ、広告が目的のデジタルサイネージ
- ホームページ、Webアプリ、スマートフォンアプリ、社内システムの開発・制作の外注費
- 中古品、リース・レンタルで導入する機器やソフト、部品から組み立てるパソコン
- メーカーの標準より長い保守・延長保証、予備のキーボードやマウスなどの消耗品
- 交付決定の前に契約・注文した機器、講座の提供者から買うツールや機器
- 消費税、振込手数料、現金での支払い
ホームページに使える補助金は、「ホームページ制作に使える補助金の探し方と、申請前に確認したいこと」で説明しています。
申請は郵送とメールの両方で、10月30日の消印有効までです
申請書は、書類が届いた順に確認されます。予算に達した場合は、期限の前でも受付が終わることがあります。
- 「パートナーシップ構築宣言」か「Nぴか」認証の書類を用意します。
- 認定経営革新等支援機関かITコーディネータの助言を受けて、事業計画書を作ります。
- 受講する講座と、導入するAIツール・機器を決め、資料と見積りをそろえます。税込10万円以上のものは、2者以上の見積りが必要です。
- 申請書類を郵送し、あわせて申請様式のエクセルファイルをメールで送ります。郵送は特定記録郵便やレターパックなど、追跡できる方法で出します。
- 県の審査のあと、交付決定通知書が届きます。
- 交付決定のあとに、講座の申込みと、ツール・機器の契約・購入をします。
- すべて終わってから10日以内に、実績報告と補助金の請求をします。
県税の未納がないことの証明書、直近の決算書、法人の登記簿謄本も添えます。県庁への持参は受け付けていません。

交付決定のあとは、1月31日までに支払いまで済ませます
交付決定までは、不備のない申請が受け付けられてから、おおむね1〜2か月です。事業の期間は交付決定の日から2027年1月31日までなので、講座の受講と機器の購入は、その間に支払いまで終えます。
また、補助金は後払いで、いったん全額を自社で支払います。実績報告では、契約と支払いの資料に加えて、講座の受講を終えたことが分かる書類や、AIツールと機器の資料・写真も出します。導入したAIツールを対象の期間の間に解約すると、不正とみなされます。補助で買った機器は、決められた期間、目的外の使用や処分が制限され、処分には県の承認が必要です。
講座とツールは、AIで減らしたい作業から選びます
AI活用力補助金は、講座で学んだことを業務で使うことが前提です。そのため、先に「AIで減らしたい作業」を決めておくと、講座とツールを選びやすくなります。
たとえば、見積書や報告書の下書き、問い合わせへの返信、会議の記録などです。誰が、月に何時間、どの作業をしているかを書き出し、それをもとに講座とAIツールを選びます。書き出した内容は、支援機関と事業計画を作るときの資料にも使えます。入力してよい情報の決め方は、「生成AIを業務に使う前に、社内ルールで決めておきたいこと」で紹介しています。
当社では、業務の洗い出しから、AIを小さく始める進め方、社内で使いこなせるまでのお手伝いまでをお受けしています。詳しくはサービスのページをご覧ください。
よくあるご質問
Q. 国のデジタル化・AI導入補助金と、両方を使えますか?
A. 同じ費用について、両方の交付を受けることはできません。県の案内では、同じ経費に国・県・市町のほかの補助金を重ねて受けることは認められていません。
Q. 近くのパソコン教室の講座でも対象になりますか?
A. 1講座ごとに条件(税抜2万円以上・5時間以上・AIの使い方を含む)を満たしていれば対象です。条件を満たす講座の例は、県のホームページやチラシにも載っています。安い講座を2つ合わせて条件を満たすことはできません。また、AIツールや機器を納める会社が講座を兼ねることはできず、録画を見る形の講座は手引きの条件をすべて満たすものに限ります。
申請の前に、この4つを確かめておきましょう
次の4つのうち、どれか1つでも難しい場合は、締切に間に合わない可能性があります。
- 令和5年度以降に県のデジタル力向上支援事業費補助金などの交付を受けていて、それが令和8年度の分ではない
- 認定経営革新等支援機関かITコーディネータに、計画の助言を頼める
- 「パートナーシップ構築宣言」か「Nぴか」認証の書類を用意できる
- 条件を満たす講座と、2者以上の見積りをそろえられる
条件や様式は、長崎県のAI活用力向上支援事業費補助金のページで最新のものを確認してください。
佐世保市を中心に、長崎県内と佐賀県の一部で、AIをどの業務から使い始めるか迷っている方は、株式会社プロヴァシスへご相談ください。業務の流れをうかがい、導入の順番を一緒に整理します。ご相談はお問い合わせから受け付けています。


